酒匂川に近い小田原市飯泉に建つ東寺派の真言宗寺院で、「飯泉観音」と呼ばれる坂東三十三観音の第5番札所です。寺伝では奈良時代、弓削道鏡が孝謙上皇から授かった十一面観音を千代の地に祀ったのが始まりとされ、のちに今の場所へ移って、小田原城の鬼門を守る寺として崇められました。朱塗りの今の本堂は、小田原藩主の大久保忠増によって宝永3年(1706)に建てられたもので、平安時代末に関東で造られたとみられる十一面観音立像とともに県の重要文化財です。本堂の前には県内屈指の大イチョウがそびえ、隣の八幡神社とあわせた境内の樹叢も県の天然記念物です。毎年12月17・18日のだるま市は関東で最も早いといわれ、年の瀬の風物詩です。
見どころ
- 本堂(神奈川県重要文化財):棟札から、小田原藩主の大久保忠増が宝永3年(1706)に建てたとわかる朱塗りの密教本堂。五間四方で、彫刻欄間などに江戸中期のにぎやかさが見られる
- 十一面観音立像(神奈川県重要文化財):頭部と体をひとつの材から彫り出した像で、平安末の12世紀後半ごろ関東の地で造られたとみられる。ノミ跡を残す彫りなど、関東の鉈彫りに通じる特徴をもつ
- 大イチョウ(神奈川県天然記念物):本堂前に立つ雄の木で、目通り幹囲7.5m。市内の巨木の中でも群を抜き、神奈川県内有数の大きさとされる
- 仁王門・銅鐘・青銅水鉢:いずれも小田原市の指定文化財
- 伝説:曾我兄弟が仇討ちの成就を祈って日参した話や、少年時代の二宮尊徳が旅の僧の観音経を聞いて心を改めた話が伝わる
参拝の案内
- 住所
- 〒250-0863 神奈川県小田原市飯泉1161
- アクセス
- JR「小田原駅」東口から富士急湘南バス(新松田駅行・下曽我駅行・成田工業団地循環)で「飯泉観音前」下車
- 伊豆箱根鉄道大雄山線「五百羅漢駅」から徒歩約20分
- 車:小田原厚木道路 小田原東ICから約5分(約1.5km)
- 駐車場
- あり 門前に駐車場あり(坂東三十三観音霊場会)。台数・料金は資料に記載なし
- 拝観時間
- 境内の参拝時間の定めは資料に記載なし。納経の受付は4月〜10月 8:00〜17:00、11月〜3月 9:00〜16:00
- 御朱印
- 授与あり(形式は確認中) 坂東三十三観音第5番札所の納経(御朱印)を受けられる。受付は4月〜10月が8:00〜17:00、11月〜3月が9:00〜16:00(坂東三十三観音霊場会)。納経料は資料に記載なし
- 混雑する時期
- だるま市(12月17日・18日)。とくに17日の夜は境内から周りの道路まで露店が並び、夜遅くまで人出が続く(2007年12月の報道)
由緒・信仰
- 創建
- 天平勝宝5年(753)、弓削道鏡が開いたと伝わる。道鏡が下野へ下る途中、孝謙上皇から賜った十一面観音を千代(小田原)に祀ったのが始まりとされ、のちに今の飯泉へ移った
- 主な行事
- 正月三が日の初詣・元旦護摩
- 初観音(1月18日)
- 四万八千日(8月9日・10日)
- 歳の市・だるま市(12月17日・18日)
- 除夜の鐘(12月31日)
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参考にした資料(8件・2026-10-22確認)
参拝時間・拝観料・御朱印の受付・駐車場は変わることがあります。お出かけ前に公式の案内をご確認ください。